NHK BS hi「
世界わが心の旅アンコール」、
横尾忠則さんの「
タイ・わが涅槃を求めて」に
感動した。 横尾さんは
バンコクの
黄金の涅槃像を見て芝生で
同じポーズを取り、「涅槃は
決して楽(な姿勢)
じゃないと分かった」と語った。
横尾さんが涅槃に興味を持った
きっかけは、
三島由紀夫と交わした
最後の会話。
細江英公さん撮影の三島の
傑作写真集『
薔薇刑』の
装丁を、三島の依頼で横尾さんが担当し、
本の函が四方向に開くと薔薇の散りばめられた中に三島の
裸体が
横たわる画が描かれ、その
出来栄えの感想を早く聞きたく、横尾さんは三島に
電話をした。 それが三島
割腹三日前。
三島は「あれは
俺の涅槃だな」と言い、横尾さんは「そんなつもりはなかったのですが」と答え、「いや、俺の涅槃だ」と
断定された。 ―三島の
死後、横尾さんは小さな涅槃像の収集を始め、一時は、
バナナも、
靴屋に並ぶ靴も、
タクシーの列も、
涅槃に見えたという。
上の写真は、
写真集『
光り輝く島SriLanka』(詳細
HP)に収録した、
洞窟寺院の
なまめかしい涅槃像。 スリランカ
新写真集の写真ページ、明日印刷入稿。