
最近、
角田光代さんの
傑作ベストセラー小説「
八日目の蝉
」を読んで感動した。 帯に「
爆笑問題 太田光氏も
大絶賛!」とある。
妻のいる男と
不倫の末に
子供を身籠った女が、その男から、
離婚の際に
裁判で不利になるからと言われ、
中絶する。 だが男は離婚せず、妻が
出産する。 女はその
赤ちゃんをさらい、各地を
逃避行する。 ― という
前半のラストから、
後半に移行する際の展開に息を飲んだ。 そしてぐいぐい
引き込まれ、後半のラストについては今も
熱く思い巡らしている。
タイトルは、地上に出て
一週間で死んでしまう蝉が、
もし八日目まで生き残ったら…という問いを投げ掛けている。 女は男の妻に、「
からっぽの
がらんどう」と言われ
傷つく。
上の写真は、写真+句集『
花の揺り籠
』(詳細
HP)に収録した1枚で、「
漂流」というタイトルを付け、巻末には次の俳句を寄せた。(
色即是空 空即是色)
空蝉の垂れし虚空を 色流る