
17日、
東京オペラシティ コンサートホールで、ご招待いただいた、
東京都福利厚生事業団
公益事業 第38回
都民コンサート イルジー・コウト指揮 「
プラハ交響楽団 with 千住真理子 ニューイヤー・コンサート」に感動した。
パリで
アール・ヌーボーのポスターにより
一世を風靡していた
アルフォンス・ミュシャが、その曲を聴き
プラハで民族的作品の創作に身を捧げるようになった
スメタナの
連作交響詩「
わが祖国」から、
ヴァイオリンのピッツィカートや
二台のハープによる
川の流れの描写も艶やかな「
モルダウ」、また、
チェロとヴァイオリン、
金管と木管の絡みも趣深い
ドヴォルザークの
交響曲第9番 ホ短調「
新世界より」が、
祖国への思いも籠め熱く演奏された。
そして上記2曲の間、休憩の前に演奏された
メンデルスゾーン作曲「
ヴァイオリン協奏曲 ホ短調」では、ソリスト・
千住真理子さんに
圧倒された。
12歳で
天才少女としてデビューした当時、彼女が弾く
サラサーテの「
ツィゴイネルワイゼン」をテレビで聴き、
単に上手と言うのではない、時折響く
大人びた(ませた)
荒々しい音に感心したのをよく覚えている。
その後、千住さんは
音大ではなく
慶應大学文学部哲学科に進み、
苦しいブランクも経て、
大きさも深みも増してステージに戻ってきた。
愛器である
名器・
ストラディヴァリウスによるこの日の演奏も、
一音もおろそかにしない鬼気迫る気構えに満ち、
繊細にして力強く、
華麗にしてチャーミング! 協奏曲に、最初から最後まで、これほど
心地良い緊張感を持続したまま引き込まれたことはなく、
喝采の中、思わず「
ブラヴァ!」と叫んでいた。
コンサートに先立ち、東京都主催の
作文コンクールに入賞した
中学生達の紹介があり、幕間にシャンパンを飲んでいると、学生服姿のお嬢さんを連れたお母さんが「よろしいですか?」と同じテーブルに着かれた。「さきほどご紹介された
入賞者の方ですか?」と聞くと、「
はい」との答え。そこで作文の
内容を尋ねた。 「
東京オリンピックです」―
1964年の大会がテーマではもちろんない。
石原慎太郎都知事中心に
誘致活動がなされている
2016年の話だ。 お母さんは前者のご記憶があり、また千住真理子さんデビュー当時のこともご存知だった。(僕は前者の記憶はない。だから!?) その当時の千住さんとちょうど
同じ年頃のお嬢さんは、お母さんからかつての東京オリンピックの話を聞き、2016年に
夢を抱いていた。 そして
親子で千住真理子
ファンでもあった♪
すばらしい親子の歴史を感じた☆