
9日、
WINDS CAFEで、
月岡祐紀子さんによる「
ごぜ・うた・がたり」を聴いた。
「
雨降り唄」「
可愛いがらせ」「
佐渡おけさ」などが
粋に、また、
味わい深く演奏され、客席・隣の
無声映画伴奏家・
柳下(やなした)
美恵さんも感心されていた。 柳下さんは昨年、僕の映画上映会でゲストとして『
隣室』(
HP参照)のテーマを含むキーボードの生演奏をしてくださった。

夜は、
テレビ朝日放映「
黒澤明ドラマスペシャル第二夜 生きる」を観た。
映画より
若くした、
北村一輝さん演じる
メフィストフェレスが、自分の
亡き父親の姿を、
松本幸四郎さん(公開中の映画「
HERO」では
キムタクと対決する
弁護士)演じる
末期癌の主人公に見るという、原作映画にない設定も
すばらしかった。
そして逆の
形見のように渡した
赤いマフラーと、主役の
葬式後、
東根作寿英さん演じる実際の息子が引き出しから見つけた形見の懐かしい手品の
赤いスポンジ玉も、
モノクロ映画を
カラーでリメイクする効果を上げていた。
はまり役だった
深田恭子さんに
プレゼントする靴も、どうせなら
赤にすればよかったな。
「
命短し 恋せよ乙女
あかき唇 あせぬ間に~」 と主人公が歌う 「
ゴンドラの唄」、なぜ、
タイトルに
ヴェネツィアのゴンドラが
登場するのか、その話は
長くなるのでいずれ改めて。
音楽は全体的によく、
井上陽水さんの「
夢の中へ」の起用も
一歩間違えれば破綻を来たすところを、
黒澤流にならい環境音として巧みに用い、
思わず拍手しそうになった。