
1日、靴のブランド
hioの社長&デザイナーの
日置智佳子さんと、新国立劇場で
プレルジョカージュ演出のバレエ「
N」を観た。日置さんとは、プレルジョカージュが1990年に「
ブノワ賞ダンス部門」を受賞した「
ロメオとジュリエット」も一緒に観ている。本物の警察犬が出てくる迫真の恋愛悲劇だった。
その後1995年に僕は
アヴィニョンの演劇祭を訪れ、プレルジョカージュの実力と人気振りを
客席で街で体感した。
今回の舞台も、
ヴァイオレンスと官能、
支配と服従という彼の一貫したテイストを味わわせてくれたが、90年代に観た時と印象度は違っていた。それは9.11やイラク戦争、また日本での暗い事件の連続のせいなのか、抑制され、
静かにさえ感じた。その
暗い密やかさ自体が、Nのメッセージかも知れない。
観劇後パブで日置さんと飲食していると、近くのテーブルに、先ほど
内田裕也さんなど独特のファッションで賑わっていたロビーでもご挨拶した、ダンサーの
武元賀寿子さんご夫妻がいらした。チカちゃんも、かつて
名倉加代子さんのダンス・スタジオのメンバーとして舞台に立ち、今もバレエを続けているので、四人で話し合った「N」の感想では、武元さんと共に
ダンサーの視点から見た照明に対する指摘など興味深かった。
hioの靴がすばらしいのも、ダンサーのセンスが加わっているからだ。