
10月31日、NKK BS放映「
毎日モーツァルト」は
ポツダムを訪れたアマデウスが、音楽愛好家の
プロイセン国王
ヴィルヘルム2世への謁見を望み、同国の宮廷音楽監督の作曲で国王もよく弾いていたというチェロ曲をもとに、ピアノ曲「
J.P.デュポールのメヌエットの主題による9つの変奏曲ニ短調」を作り、原曲作者の前で演奏した話だった。
しかし謁見は叶わず、かつて同地で大
バッハが
フリードリッヒ大王に歓待され、王自らがフルートを吹き示した主題をもとに、「
音楽の捧げもの」を作曲し献呈したような
音楽史上の美しい伝説には至らなかった。
1988年僕自身、
東ドイツを巡りポツダムを訪れた折には、
サン ・スーシ宮殿に残るフリードリッヒ大王
愛用の楽器を見ながら、バッハ晩年の
かの名曲だけが脳裡に鳴り響いていた。
これから上記番組の舞台となる
ベルリンでは、「
壁」の
落書きだらけの西面と、兵士に護られ
近寄れない東面の
両面を見た。翌年(モーツァルト来訪から丁度200年後)11月10日未明、壁は
崩壊した。
上の写真は、
俳句×写真集 『
恐竜×ヴィーナス=17文字
』(
HP)中の次の句に合わせたもので、同作品は東京造形大学での講義でも、「
記憶に強く残る最初の時事映像」 を問うてみたところ「ベルリンの壁崩壊」も挙がった学生達に紹介した。
壁砕き 西へ東へ 息白く