14日、国立劇場で、
ピナ・バウシュ率いる
ヴッパタール舞踊団の来日20周年記念公演「
カフェ・ミュラー」と「
春の祭典」に浸った。
「カフェ・ミュラー」で自ら踊ったピナは、
桜の老木が美しい花を咲かせるように、情緒深く舞い、惹き込まれた。
「春の祭典」は、舞台に敷かれた土にうつ伏せた女性ダンサーが息づく
美しい冒頭から、
ストラヴィンスキーの名曲を新しく蘇らせる息もつかせぬ躍動感ある展開に、最後まで全身に高揚を禁じ得なかった。
春の夜の夢のような傑作。
鳴り止まぬ喝采と共に、
山本耀司さんも、
東山紀之さんも、皆スタンディング・オーベーションに加わっていた。